英検がCSEスコアを採用して2年経ちました。
かなり浸透してきたとはいえ、やはり2016年以前に比べると分かりにくくなったので、一覧にまとめてみました。元の点数(素点)とCSEスコアの関係についてもご紹介しますね。
英検のCSEスコア概要
英検と言えば4技能が測れる資格。4技能とは、以下の4つのスキルです。
・Reading(読むスキル)
・Listening(聞くスキル)
・Writing(書くスキル)
・Speaking(話すスキル)
各スキルは均等に同じスコアが割り当てられています。
例えば、2級は各パート650点満点で、合計2600点。
一次試験はRLWの3技能で、合格点は1950点中1520点で毎回固定。
二次試験はS650点中460点が合格点です。
級によって各スキルの満点も合格点も違います。それをわかりやすく画像にまとめると以下の通りです。
>> このブログの書籍が無料 → Kindle Unlimited 無料体験はこちら各級のCSEスコアの満点と合格点
各級の問題数(1次試験)
CSEスコアは調整後の点数。元の点数(素点)は級によって問題数が違うためバラバラです。各級のRLWの問題数はこちらです。
R | L | W | |
1級 | 41 | 27 | 32 |
準1級 | 41 | 24 | 16 |
2級 | 38 | 30 | 16 |
準2級 | 37 | 30 | 16 |
3級 | 30 | 30 | 16 |
4級 | 35 | 30 | |
5級 | 25 | 25 |
こうやってみると、下位の級はリスニングの割合が多くなっています。
英検4級と5級はいまのところRLの2技能。スピーキングテストはありますが、合否には関係ありません。いずれは4技能になる予定のようです。
CSEスコア>素点
英検サイトによると、CSEスコアはItem Response Theoryという手法を使って計算されているそうです。実施回ごとに違うため、素点がわかってもCSEスコアがいくらになるかはわかりません。
ただハッキリしているのは、素点の正答率とCSEスコアは別ものだということ。
例えば、2016年第2回の2級の1次試験の素点とCSEスコアがこちら。
R | L | W | |
素点(正答率) | 15(39%) | 21(70%) | 12(75%) |
CSEスコア(%) | 487(75%) | 518(79%) | 520(80%) |
これを見ると、CSEスコアの方が素点よりも高めになっています。
リーディングパートのCSEスコアは高く出る
リーディングは、驚くことに、素点の正答率が39%にも関わらず、CSEスコアは75%になっています。これは、ボキャと長文で問題数が多く、難易度が高いので、みんなそえほど正解できていないということを表しています。
ということは、自己採点をして素点が悪かったとしても、決してあきらめる必要はないということです。みんなが出来ていないから、CSEスコアは高くなるのです。
自己採点で素点が悪くても二次対策しておこう
また、ライティング(W)を見ると、素点では75%の出来ですが、CSEスコアは80%になっています。リーディングほどではありませんが、CSEスコアの方が高目になっています。
リスニング(L)もCSEスコア>素点になっています。
つまり、例えば大学受験のためにCSEスコア2000点を目指しているような人は、自己採点で素点が悪かったとしても、決して絶望する必要はないということなのです。CSEスコアは予想より高くなる可能性があるので、自分を信じて二次対策に進んでよいということです。
皆さん、引き続きがんばってください!
コメント
こんにちは。
CSEスコアの情報を探していて、こちらのブログがとても参考になりました。もしもよろしければ、モリーニョさんのご意見を教えてください。
早稲田の文化構想を、英語4技能で受験検討中の受験生です。英検ですが、準1級だけ、2級だけ、ダブル受験、のどれが望ましいのか迷っています。TEAPも受験予定のため4技能は平均的に学習中、特にすごい苦手な技能はありません。リスニングは得意なほうです。スピーキングはトピックにもより、やや苦手です。
英検CSEスコアの目標は2200以上です。過去問の手ごたえでは、2級は合格できると思いますが、準1級の合格はとてもムリそうです。準1級では、リスニングや文章問題にできる部分もありますが、基本的に語彙が全然足りていなくて、たとえばPart1の4つの選択肢の中では、半分の単語の意味がわからないくらいです。
英検的にはどの級で受験しても同等のCSEスコアになるということですが、、、個人的には、どうにも難しく感じる準1級より、わかる部分がずっと多い2級のほうが、高いCSEスコアが出せるのではという気がして、ネットをあれこれ検索していたところです。ダブル受験はしたことがなく、脳が疲れて逆に点数が伸びない不安もあり、あまり積極的には検討していません。
CSEスコア算出方法が非公開であり、準1級は3000点満点、2級は2600点満点と合計点に違いがあること、英検的には同等とされていることなどは理解できています。はたして英検にとても詳しいモリーニョさんの感覚的には、どのように思われているのだろう、と思い、とつぜんで恐縮ですが質問させていただきました。2級で2200点を目指すのと、準1級で2200点を目指すのでは、これまでのご経験からご想像されると、どのような感じでしょうか?
もしもお時間などありましたら、教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
受験生様
初めまして。コメントありがとうございます(#^^#)
早稲田の文化構想学部合格に向けて勉強されているのですね。
わたしは大学関係者でも塾関係者でもないので、英検CSEスコア2200点についてのみコメントさせていただきます。
まず、準1、2級、ダブル受験についてですが、2級単独がいちばん現実的かと思いました。
理由は、準1のボキャが足りていないとご自身が感じられているためです。ボキャ力が低いとなかなか合格が難しいです。
あと、ダブル受験で疲れてしまうかも、という懸念も同感です。
準1級はいつも午前実施、2級は午後実施なのです。ですので、準1級で疲れ切ってしまうと、2級も同時に撃沈ということになりかねません。
2級で2200点以上を取る可能性ですが、けっこう難しいかもしれませんが、可能性はあります。読者さんからいただいく合格インタビューで、2級の方の合格CSEスコアは2100点前後が多いようです。ギリギリ合格では2000点くらいにしかならないので、かなり余裕合格する必要があります。でも、準1より内容が易しいので、取り組みやすいかもしれません。
あと、受験生さんのような方がぜひ受けたらいいなと思うのが、英検CBTです。これは、今年8月から始まった新しい形の英検で、4技能が1日で受けられます。
http://www.eiken.or.jp/cbt/
受験日が多く、通常の英検とも併用できるので、受験のチャンスが増えます。結果も2週間で出るので、何度か挑戦することができます。スコアは通常の英検と同じで、大学受験にも使えると書いてありますが、一応受験する大学に確認はとった方がよいとは思います。試験はすべてコンピュータ上で行われ、スピーキングは録音するそうです。
わたしの知っていることは以上ですべてです。受験生さんが実力を発揮し、希望の進路に進みますよう、願っています。よかったら、うちで募集している英作文も書いてみてくださいね。
https://morinho.net/freeadvice-201802/
では。
ご回答ありがとうございます。
とても参考になりました!
英検CBTの会場の1つが近郊にあったので、チャンスが増えます!
大学側の情報も確認してみます。
また英作文にもチャレンジしたいと思っています。
とても丁寧なご返信に心より感謝いたします。
(本コメントへの返信は不要です)
受験生さん、がんばってくださいね~。
英検CBTを受験されたら、どんな感じだったか感想をいただけると嬉しいです。いまのところまだ周りに英検CBTを受験した人がいなくて、実際どんな感じなのかわからないです。よろしくお願いいたします(#^^#)