2021年度大学入学共通テスト・英語問題の感想書いてみました

 

皆さん、こんにちは!

昨日の2021年1月16日(土)、初めての大学入試共通テストが実施されました。

コロナ禍の中、受験された皆さん、本当にお疲れ様でした。

私は高校生に英語を教えている関係で、今回の共通テストには大変興味を持っていました。

早速本日の新聞に問題と解答が掲載されていましたので、簡単に感想をアップさせていただきます。

問題と解答はネットにも毎日新聞などが掲載しています。音声も聞けますので、興味ある方はぜひチェックしてみてください。

https://mainichi.jp/exam/kyotsu-2021

2021年度 初の共通テスト実施

センター試験の後継として初の共通テストとなりました。2020年大学入試改革は紆余曲折があり、その上パンデミックもあったので、まずは無事実施されたことはよかったと思います。一部実施できなかった会場があったり、体調の関係で当日受験できなかった受験生の方もいらっしゃると思いますが、関係者の方々のご苦労とご尽力を考えると特別な感慨があります。

さて、ここでは英語に限って共通テストの形式を確認しましょう。

共通テスト(英語)の形式

 満点問題数時間
リスニング100点大問6(全37問)60分
リーディング100点大問6(全47問)80分

センター試験との一番の違いは、リスニングとリーディングが同じ100点満点になり、リスニングの問題数が多くなったことです。リーディングに関してはアクセント問題はなくなり、オールイングリッシュの読解のみになっています。

では、各テストについての感想です。

リスニングテスト

今回は初の60分リスニングテストで、どんな問題が出題されるのか注目が集まっていました。事前に公開されていた模擬テストがかなり難易度が高かったので、実際の出題がどの程度になるのか心配していた学生さんも多かったと思います。

新聞で公開された問題を見る限り、やはり難易度高そうです。

いちばんの特徴としては、図が多いことです。

・聞いた情報をもとにグラフを埋める

・聞いた情報をもとにグラフを選ぶ

・複数の情報を組み合わせて正解を選ぶ

など、情報処理能力を試す問題がたくさんあり、グラフとか図が苦手な人はちょっとしんどそう(私苦手です。。。)

しかし、いろいろなレベルの学生に対応するために、前半は基本的な問題、後半が難易度の高い応用問題に分けられています。

点数配分は基本的な問題の方が高めに設定されていて、基本的な問題を押さえれば約60点になるように設定されています。

以下に出題問題を簡単にまとめてみました。

問題一覧(概要)

  配点問題の概要
第1問基本251文を聞いて、似た内容のものを選ぶ(音声2回)
第2問基本16会話を聞いて、イラストを選ぶ(音声2回)
第3問基本18会話を聞いて、英語の質問に答える(音声1回)
第4問応用12・説明を聞いてグラフを埋める

 ・説明を聞いて条件に合ったものを選ぶ(音声1回)

第5問応用15・長めの説明を聞いて、表を埋める

 ・長めの説明を聞いて、グラフを選ぶ(音声1回)

第6問応用14・長めの会話を聞いて問題に答える

 

・長めの会話を聞いて、グラフを選ぶ(音声1回)

出題内容の特徴

出題内容は学生生活に関するものがほとんどです。

応用問題の中には社会的な内容のものもあって、興味深いです。

・幸福について(第5問)

・フランスを例に多様性について(第6問)

・電子レシートについて(第6問)

リーディングテスト

リーディングの方はリスニングほど各問題の難易度に差はなく、オーソドックスな問題が多い印象。語彙は英検2級~準1級くらいかな。

第1問のファンクラグがネタの問題は「テイラー・クイック」さんのファンクラブということで、ここでくすっと笑えた方はリラックスできたかも。(swiftではなくquick)

リーディングも図が多いですが、これはセンター時代からそうだったと思いますので、情報処理能力が問われているのでしょう。

以下に出題問題を簡単にまとめてみました。

問題一覧(概要)

 配点問題の概要 
第1問10・チャットアプリの会話を読んで質問に答える

 

・ファンクラブのお知らせを読んで質問に答える

 
第2問20・表、コメント、サマリーの3つから情報を抜き出して質問に答える

 ・メールのやり取りを読んで質問に答える

 
第3問15・ホームページとチャートを読んで質問に答える

 ・ボランティア募集の説明を読んで質問に答える

 
第4問16・長めのメールと2つの表・グラフを総合的に見て質問に答える 
第5問15・長文を読んでプレゼンのスライドを作る 
第6問24長文と表を総合的に見て質問に答える 

出題内容の特徴

プロジェクトのようなタスクタイプの内容が多い印象です。

・バンドコンテストのランキングをつける(第2問)

・学校のルールについて考える(第2問)

・プレゼンの資料を作る(第5問)

・ポスターを作る(第6問)

高校の授業でこのようなプロジェクト型の授業をよくしていると馴染みが出てよいかもしれません。

お疲れさまでした!

【大学入試】英検はいつまでに何級に合格すればいいの?英検2級・準1級

このサイトを見てくださっている方の中には、大学入試で英検®を利用したい学生さんがいらっしゃると思います。

共通テストの民間英語資格試験の活用は延期されましたが、英検を入試に活用する大学は今年もたくさんあります。では、いつまでに何級を取得すれば大学入試で有利になるのでしょうか。今日はこの点について検討してみます。

理想は準1級合格 現実的には英検2級合格

結論から言うと、理想は英検準1級合格。しかし、現実的には英検2級を目指すのがおすすめです。

期限は高校3年生の夏休み前までです。

多くの大学で英検準1級を持っていると英語の試験が免除されたり、100点換算されたりするので英検準1級を目指す高校生が多いです。

しかし、現役高校生を指導したり、我が子の高校生活などを見て私が思う結論は上の通り。その根拠を説明しますね。

英検2級は高校生なら合格できる

まず一番の理由は、英検2級なら高校生全員合格できます。

もちろん「努力すれば」と但し書きはつきますが、おおむね合格できる可能性大です。

その理由は、内容が高校で習う英語の内容とちょうどつりあっているからです。

英検協会によると、2級は「高校卒業程度」となっています。おそらく高校で習う内容に合わせているのです。

もし英検2級をまだ受験したことがない、みたことがない場合は英検®公式サイトで最新3回分の過去問が見られますのでご覧ください。そして高校生の方ならご自分の英語の教科書と比べてみてください。それほど大きな差はないはずです。

ちなみに前回の試験では、長文で出題されている内容は

アメリカのホームレスを救うプロジェクト

地球温暖化による海面上昇

野生動物の季節による集団移動

など、高校生でも十分理解できるような内容です。

ライティングのトピックも、人間の寿命が長くなっていることに関するもので、医療発展や食生活の向上など、身近な理由で書けそうなものです。

このように、2級は学生が受験することを想定して作られていることが分かります。2次試験(面接)もカードはマンガのようなイラストが描いてあり、明らかに子どもが受けることを想定しています。

また、特に海外経験がなくとも答えられるような問題が中心です。日本の義務教育の英語だけで十分答えられるように設計されています。つまり、2級は日本の高校生以下をきっちり合格させようという意図で作られているのです。

準1級はいきなり難易度アップ

2級に比べると、準1級はいきなり難易度がアップします。

英検協会が設定している準1級のレベルは「大学中級程度」。ということは共通テスト(旧センター試験)より難易度高めに作られているのではないかと思います。

対象となる受験者は大学生や大人に設定されているようです。そのため、社会的な内容が増えます。

ちなみに直近の試験で出題された長文のテーマは以下の通り。

ある蛾の生態について

アメリカの医療現場における患者の扱い方の変化について

ある島における部族について

などなど、身近な問題は少なくなり、学術的だったり新聞のコラムに載っていそうな内容になります。

ライティングトピックも「ツーリズム」に関するもので、ビジネスや社会に関心がないとやや難しく感じるものになります。

準1級はボキャブラリーの難易度が高い

2級との一番大きな違いはボキャブラリの難易度だと思います。準1級では以下のような語彙が出題されます。半分くらい分かれば準1級を受けても大丈夫だと思いますが、もしまったく見たこともないのであれば、難しいかなというところです。

fatigue, submission, expertise, exceptional, physically, stem, compulsory, predict…

私の経験では、準1級に合格している高校生は、海外生活経験があったり、英語にかなり興味があって自分で海外ドラマを見たりインターネットで海外コンテンツを見て楽しめるくらいの英語力がすでにある、また精神的にかなり成長していて時事的な内容を(日本語でも)しっかり理解できているような生徒です。

期限は高校3年生の夏休み前まで。

時期については、3年生の夏休み前までが現実的なところだと思います。

通常、英検は6月、10月、1月に公開試験を行います。2次試験は1次試験の翌月あたりになるので、7月、11月、2月くらいに合格発表があります。

大学入試が本格化するのが秋から冬にかけてですが、大学入試の教科は英語だけではありません。少なくとも3教科(1教科のところもありますが)、国公立なら5教科。共通テストの勉強もしなければなりません。それを考えると英検に力を注げるのは夏前まで。6月の試験が実質最後の試験になります。

高1の間に2級合格なら準1級も射程内?

英検と大学受験のスケジュールから考えると、高校入学後に受験できる英検の回数は7回です。

高1×3回+高2×3回+高3×1回

今年のように感染症流行で試験がキャンセルされたり、部活や体調で受験できなかったりするともっと少なくなります。

また、英検の各級の難易度の差はけっこうあります。準2級→2級は一発合格もそれほど珍しくありませんが、2級→準1級の一発合格はいまのところお目にかかったことがありません。

総合的に考えて、もし準1級を本気で狙うのであれば、高1の間に2級に合格しておかなればかなり難しいと思います。

CSEスコアの入試利用も増えている

ここまでで、高校生にとって2級は合格圏内だが準1級は難易度高という話をしました。

しかし、ここで別の戦略を提案したいと思います。

級にこだわるのではなくCSEスコアにこだわる戦略です。

CSEスコアとは

CSEスコアとは英検の点数を元に算出したスコアのことです。CSEスコアについては以下の記事で詳しく解説しております。

近年、級に加えCSEスコアの値で換算や加点をする大学が増えてきています

こちらは学習院大学の国際社会科学部の募集要項(パスナビの検索結果)です。

英検結果によって出願と換算がありますが、級に加えてCSEスコアによって可算される点数が違います。

2級の場合は3種類あり、CSEスコア1980→100点、2120→110点、2260→120点、となります。

もし2級合格でCSEスコアが2260点以上あれば、準1級合格で2304~2539と比べて10点しか換算結果が変わりません

2級は満点が2600点ですので、2級を複数回受験してCSEスコアをなるべく高くしておくと準1級合格にかなり近い加点がもらえることになります。

実際、わたしの生徒にもこのような効果を狙って2級を繰り返し受験した生徒もいます。もし希望している大学がこのようなCSEスコアの利用方法をしているのであれば、無理に準1級合格を目指すよりも少ない勉強量で同等の効果を得られる可能性があります。

まとめ
大学受験に英検を利用するなら、理想は準1級合格。現実的には2級合格。
時期は高校3年生の夏休み前まで。
準1級合格を本気で目指すなら、高校1年生の間に2級に合格しておこう。
2級のCSEスコアを高めておけば、準1級と同等程度の加点などがもらえる場合もある。

【2019年度】英検の大学受験活用状況 CSEスコアがより重視されるように

こんにちは!

2019年度のbusiness year および school year が本格的に始まりましたね。

新年号も決まりました。桜も咲きました。新鮮な気分です。私は数年ぶりに新しいバッグと靴を買いました(笑)

さて、気が付けば2019年度の英検まで残すところ8週間(#^.^#)

申し込みはすでに始まっております。締め切りは5/9。余裕を持ってお申込みくださいませ。

英検の受験申込は公式サイトで

GWを利用して無料添削もやりたいと思っています(希望)こちらでお知らせしますので、ブログを定期的にのぞいていただけると幸いです。

さて、大学受験とのからみでなにかと話題の英検。昨年いろいろと新しい動きがありました。少しまとめてみたいと思います。

大学入試での英検活用状況

2019年度受験では、私立大学を中心に英検は広く活用されました。旺文社の「大学受験パスナビ」が昨年の利用状況をリストにまとめてくれています。これはわかりやすくておすすめです。(画像はスクリーンショット)

ひと目でわかる!2019年 一般入試 外部検定 利用一覧 私立大編

このリストから分かることをまとめてみたいと思います。

大学受験活用の最低ラインは準2級

大学入試で英検を活用するには、準2級が最低ラインです。ただし多くはありません。このリストで準2級を明記しているのは武蔵野大学広島修道大学の2校のみです。

しかし、よーく見てみると級指定なしでCSEスコアのみを指定している大学もあり、準2級でも使えるケースがあります。

工学院大は全学部の一般入試の英語外部試験利用入試で、CSEスコア1750以上で英語の試験免除となっています。準2級の合格スコアは1728点なので、準2級でもOKです。

こういったケースは今後も増えるかもしれません。

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英検活用は2級が最多

2級に合格していると、優遇が受けられる大学がぐっと増えます。

法政大、明治大、立教大、早稲田大、関大などなどで、出願資格となっていたり、独自試験英語で80%程度に換算されるケースが多いようです。

最近の特徴としては、級指定だけでなく、CSEスコアが指定されているケースが増えてきました。

「2級(1980)」という表記がちらほらありますが、これは「2級に合格している」ことを表しています。なぜなら、2級の合格CSEスコアが1980点だからです。

2150~2300点あると可能性が広がる

いちばん活用が多いスコアが2150~2300点あたり。2級でこの辺りのスコアを持っていると受験できる大学や学部が広がります。

英検2級にCSEスコア2150点以上で合格すると「2級A」と認定されます。これは、同じ2級合格でも別格扱いで、海外留学の際にも英語力の証明として使えるそうです。2級は合格したけど、まだ2150点に達していない場合、もういちどチャレンジするのもよいかもしれません。

2級不合格でも受験に使えるケースも

CSEスコアが普及したお陰で(?)不合格でも受験で優遇が受けられるケースがちらほら出てきました。

例えば、東洋大は前期一般試験で、全学部でCSEスコアの値によって得点換算が受けられます。(1800点から)パスナビで東洋大を検索してもらえると、以下のように書いてあります。

英検CSEは1級・準1級・2級のいずれかを受験し、表記のスコアを取得していること(合格・不合格、二次試験受験有無は問わない)

つまり、とりあえず2級以上を受験し、不合格だったとしてもスコアが足りていれば使えるわけです。

でも、1次に受からないと2次のスピーキングが受けられないのでは?と思うかもしれません。それが、1日で4技能が受験できるようになった新形式の英検だと受けられるのです。英検の新しい形式「英検CBT」がそれです。

1日で4技が受験可能な英検CBT

コンピュータで、スピーキングを含めた試験を1日でやってしまう形式で、従来の英検と扱いは同じようです。わたしも周りでまだ英検CBTを受けた人がいないのでよくわからないのですが、2021年からの大学受験ではおちらが採用されているので、今後メインになっていくと思われます。

英検CBT

人気大学の国際系学部・学科は準1級以上

人気が集中するような国際系学部では、準1級以上のところが多いです。以下が例です。

青山学院大学国際コミュニケーション学科準1級以上が出願資格
明治大国際日本学部準1級で独自英語試験を満点換算
立教大異文化コミュニケーション学部出願資格

得点換算

立命館大全学部準1級でセンター試験の英語満点

2級?準1級?どっちを受けるべき?

前述の通り、CSEスコアが重視される傾向があり、級に関係なくスコアで判断する学校が出てきています。

例えば、南山大学はセンター利用型の試験で、以下の条件を満たす場合にセンター試験の外国語を満点とするとしています。

合格級2級以上
総合2304以上
各技能460以上

この条件を満たすには、英検2級・準1級・1級のどの級を受験しても可能です。

ちなみに、準1級の合格点が2304点なので、準1級にギリ合格する実力で100点換算になるということです。

2級・準1級で2304点を取るには、何%獲得しなければならないかを計算すると以下のようになります。

2級(満点2600)約89%
準1級(満点3000)約77%

2級でほぼ90点取るのと、準1級で77%取るのと、どちらが難しいか悩みどころです。2級の方が語彙も問題も易しいので点数は取りやすいけれども、できれば準1級に挑戦して合格したい人もいます。

しかし、不合格だとそもそも意味がないので、2級は自信があるけど、準1級はまだちょっと…という受験生は、2級を完璧に仕上げて高得点を狙うのもひとつの手だと思います。

2021年以降については謎だらだが、高2対象に英検S-CBT実施開始

すでにスタートしている2020年度の大学受験は、センター試験最後の年になります。

2021年度からは後継の「共通テスト」が始まりますが、懸案の英語の外部試験活用については、あいかわらずわからないことだらけのままです。

そんな中、新高校2年生対象に「英検S-CBT」が実施されます。

1日で4技能を測る英検S-CBT

「英検S-CBT」は前述の「英検CBT」と同様に、1日で4技能を一気にやってしまう新形式の英検です。

英検S-CBT(公式サイト)

英検S-CBTと英検CBTの違いは、英検S-CBTは2021年以降の大学入試英語成績提供システムに対応するために現在高校2年生のみを対象にしたテストだということです。名前が似すぎててややこしすぎますが、内容は従来の英検と同じです。

受験期間は2019年11月~2020年3月まで毎月実施ということですが、これは学校で申し込みをするのでしょうか?我が家は今年高3のため対象外なので、まったくわかりません。

受験された方がいらっしゃったらぜひどのような感じだったのか教えていただけると嬉しいです。

以上、最近の英検と受験の傾向をまとめてみました。2020年度は英検が使える学校がもっと増えると思います。また見つけたら記事にする予定です。

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自己採点可能?英検®準1級ライティングのCSEスコアと素点の対応表を作ってみました

英検®の結果は「CSEスコア」と呼ばれる点数で表されます。CSEスコアは実際の配点とは違い、調整された点数なので、自己採点することができません。その時の試験の難易度や他の受験者の正答率などを考慮していると考えられるからです。

でも、できれば自己採点したいし、ある程度目安みたいなものでもあればよいなと思い、合格者アンケートでいただいた得点とCSEスコアを元に対応表みたいなものを作ってみました。合格アンケートで一番データが多かった準1級のみですが、参考にしていただければ幸いです。

英検準1級の素点とCSEスコアの関係

ご存知の通り、英検のライティング問題は以下の4つの観点から採点されます。

内容4点
構成4点
語い4点
文法4点
合計16点

1級のみ、各8点の合計32点満点になっています。
CSEスコアに変換される前のこの点数を「素点」と呼ぶことにします。

2018年第1回検定準1級の合格者アンケートを元に、素点とCSEスコアをエクセルの表に入力しました。データのあるところだけですが、下のような感じです。

素点とCSEスコアをグラフ化

上の表でまず棒グラフを作りました。

上の表を元に、素点を横軸、CSEスコアを縦軸に、縦棒グラフ化します。すると、こんな感じになりました。右肩上がりの形がすこし見えてきました。

英検によると、CSEスコアはItem Response Theoryという手法で算出されているそうです。

わたしは数学が苦手なので、これについてはよくわかりませんが、ある一定の法則で増減するデータは、値を自然な線でつなぐとデータのない部分の値が分かると小学生の頃習いました。それを信じて棒をつなげてみます。

素点が0の場合はCSEスコアも0点のはずなので、0を起点に、満点の750点までを自然なカーブを描くようにつなげてみました。

その結果がこちらです。

なんだかなだらかな線になりました。

さらに、この上記のグラフをわかりやすく値付き折れ線グラフにしたものが↓です。

どうでしょう?

なんだかそれらしい値が見えてきました。あくまで2018年第1回検定のデータのみですが、毎回そこまで大きな差が出るとは考えにくいので、ある程度の目安にはなるのではないでしょうか。

素点0~5あたりと、14~16点あたりが、点数の上げ幅が大きくなっています。

中央値に近い6~13あたりは差が小さく、素点1につきCSEスコア15点くらいのきざみになりました。

13から16点については、今回アンケートで実際の値を知ることができたので、信憑性は高いと思います。でも、何度も言いますが、グラフによる予測なので、参考程度にお願いします。

合格圏予想

英検受験者に送られてくる結果表によると、準1級(2018年第1回検定)ライティング問題の全受験者平均と合格者平均はだいたい以下の通りです。

全受験者平均正答率68%
合格者平均87%

ここで出された%は、CSEスコアにする前の素点で何%正解できたか?です。%を素点に直すと、以下の通りです。

全受験者平均正答率68%素点 11/16
合格者平均87%素点 14/16

こうやってみると、平均はとても高いですね。(「ライティングは採点が甘め」と言われるのも分かる気がします。)

受験者によって4技能の得手不得手があるとは思いますが、ライティングの安全圏は、素点で13点以上、最低点が全受験者平均値である11点あたりではないかと予想できます。

まとめ:素点とCSEスコア対応表

まとめとして、グラフをもとに英検準1級ライティングの素点とCSEスコアを対応表にまとめました。(素点1~5は省略)

素点CSEスコア換算
16750
15682
14645
13616
12596
11581
10566
9551
8536
7521
6506

※2018年第1回検定の結果による データ元:合格アンケート

何度も言いますが、これは2018年第1回検定の結果のみによるものです。点数は検定ごとに変わるので、スコアは変動するでしょう。あくまでひとつのデータとして自己採点などにご利用ください。

英検合否結果 スコアシートに表示される英検バンドとは?

皆さん、こんにちは。

今朝8時頃、大阪で地震がありました。

ちょうど子どもが今まさに学校に出かけようとした時、家中が激しく揺れました。

わたし阪神淡路大震災を体験しておりまして、当時を思い出すような激しい縦揺れでした。

幸い被害はいまのところ限定的のようですが、命をなくされたり、怪我をされたり、電車やエレベータなどに閉じ込められたりした方がたくさんおられます。

現在もまだ自宅に戻れない方、混乱の中にいらっしゃる方もたくさんおられることと思います。どうか無理をなさらず、できるだけ早くご自宅に戻ってください。

わたしの周りに外国の方が何人かいらしゃって、やはり電車に閉じ込めらたりで、ひどく困惑されたと思います。ひとたび自然災害などが起これば、情報のほとんどは日本語で、日本語以外で正確な情報を集めるのはすごく大変だと思います。

そうなるとやはり一番速いのはSNSかなということで、twitterで分かる範囲で情報発信したりさせてもらいました。大阪府のホームページでも、地震情報を英語で提供しています(かなり大まかな情報ですが)。

もし周りに日本語が苦手で、英語での情報を必要とされている方がいれば、リンクを送ってあげてください。

Osaka Disaster Prevention Net

2018年度第1回検定 1次試験合否結果

さて、本日は2018年度第1回検定の1次試験合格閲覧サービススタートの日でした。

合否結果閲覧サービス

合格された方、おめでとうございます!我が家は、、、

ダメでした~(#^.^#)

でも、意外に健闘していましたよ!

初めての準1級にしては、予想以上にがんばったと思います。ほんとお疲れ様です。

ところで、合否結果を見ていてよくわからないのが「英検バンド」という項目です。

「GP1 -2」のように書いてあるのですが、これはどういう意味なのでしょうか。調べてみました。

英検CSEスコアと英検合格バンド

英検は合否判定にCSEスコアを使っています。CSEスコアって何?という方は以下の記事をどうぞ。

英検CSEスコアの満点・合格点・素点との関係を調べました【英検®配点】

英検バンドとは?GP1は何の略?

CSEスコアの横には「英検バンド」として「GP1-2」のような記号が書いてあります。GP1が何を意味するのかわかりません。そこで、英検ホームページで検索をかけて調べてみました。

しかし、ヒットしたページ(「よくある質問」の中の回答)を見てもまったく理解できません(分かる人がいたら教えてください)。しかたないので、Googleで検索して調べてみました。

すると、GP1=Grade Pre1=準1級であることがわかりました。

単純に受験した級の略語ですね。2級を受けた時のスコア票を見ると「G2」と表示されていました。つまり以下の通りです。

G1=1級
GP1=準1級
G2=2級
GP2=準2級
G3=3級
G4=4級
G5=5級

+-の後ろの数字は?

次に、級の略語の後ろにある数字はどういう意味でしょう?

これについては、CSEスコアについて説明した次のページの「POINT3 合格ラインまでの距離を示す英検バンド」の中に説明があります。

英検CSEスコアのご紹介

各級の合格点を起点にした距離ということです。

-1なら、あとほんの少し頑張れば合格。

+1ならぎりぎりで合格できたことが分かります。

では、1メモリが何点かというと、下のリンク先ページに「CSEスコア25点刻み」と書いてありました。したがって、-1で不合格の人は後25点以内の差で合格圏内にいるということになります。

よくある質問:英検バンドとは何ですか?

CSEスコア25点とは、実際には何問に相当?

+-1がCSEスコアの25点に相当するのはわかりました。それは試験においては、実際に何問くらいに相当するのでしょうか?

これはCSEスコアの算出方法が非公開なので、まったくわからないのですが、各スキルによって1問に相当するスコアはまったく違います。

例えば2級の場合、各スキルの問題数はバラバラですが満点は同じ650点。もし仮に1問あたりのCSEスコアが同じだとすると、単純計算で1問あたりのCSEスコアは以下の通りになります。(650を単純に問題数で割ったもの)

英検2級 問題数(配点) 1問あたりのCSEスコア
リーディング 38 17
リスニング 30 21
ライティング 16 40

実際にはこんな単純な話ではありませんが、もしかするとボキャやリスニングの1問、ライティングの素点1点が25点くらいに相当するのかもしれません。なので、-1や-2で不合格だった人は、各スキルであと1問ずつ正解数をあげれば、かなり合格に近づくのではないでしょうか。

英検バンドによって、上位級合格の可能性も分かる

英検ホームページにはあまりはっきりは書かれていないのですが、英検バンドを見ると、上位の級の合格可能性も分かるようになっているようです。

例えば、英検2級を受験した人が、英検準1級に合格する可能性について考えてみます。

英検2級と準1級の1次試験の合格CSEスコアは以下の通り。

英検準1級1次試験合格スコア 1792
英検2級1次試験合格スコア 1520
272

差は272点です。この差を英検バンドで示すと、11になります。

272÷25=10.88 → 11

CSEスコアは実力を数値化したユニバーサルな指標という前提(設定?)なので、もし英検2級に「G2+11」で合格した場合、既に準1級の実力を持っているということになります。

実際には2級と準1級では扱う語いや内容がかなり違うので、単純にスコアで判定することは難しいと思いますが、それだけ余裕で合格できているということは、ひとつ上の級にチャレンジする実力が十分あるということになります。

しかし実際のところはよくわからない

では、2級にギリで合格した人が、次に準1級を受けても望みがないかというと、そんなことは全然ありません。

英語力が身につくスピードは人によって違うし、特に学生など若い人ほど短期間で実力アップしていく印象があります。

今回うちの子は合格まで100スコア以上足りませんでしたが、評価は「あとわずかです!」でした。英検はお世辞を言っているのでしょうか?

あくまで英検バンドは目安でしかないので、良くても悪くても気を抜かず、しつこく学習を続けましょう。

2次試験は、A日程7/1 B日程7/8

2次試験対策にもどうぞ

【まとめ】英検®ライティング予想問題と解答例 英検準1級 英検2級 英検準2級 英検3級

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英検®CSEスコアの満点・合格点・素点の真実【英検®配点】

英検がCSEスコアを採用して2年経ちました。

かなり浸透してきたとはいえ、やはり2016年以前に比べると分かりにくくなったので、一覧にまとめてみました。元の点数(素点)とCSEスコアの関係についてもご紹介しますね。 

英検のCSEスコア概要

英検と言えば4技能が測れる資格。4技能とは、以下の4つのスキルです。

・Reading(読むスキル)
・Listening(聞くスキル)
・Writing(書くスキル)
・Speaking(話すスキル)

各スキルは均等に同じスコアが割り当てられています。

例えば、2級は各パート650点満点で、合計2600点。
一次試験はRLWの3技能で、合格点は1950点中1520点で毎回固定。
二次試験はS650点中460点が合格点です。

級によって各スキルの満点も合格点も違います。それをわかりやすく画像にまとめると以下の通りです。

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各級のCSEスコアの満点と合格点

各級の問題数(1次試験)

CSEスコアは調整後の点数。元の点数(素点)は級によって問題数が違うためバラバラです。各級のRLWの問題数はこちらです。

 RLW
 1級412732
 準1級412416
 2級383016
 準2級373016
 3級303016
 4級3530 
 5級2525 

こうやってみると、下位の級はリスニングの割合が多くなっています。

英検4級と5級はいまのところRLの2技能。スピーキングテストはありますが、合否には関係ありません。いずれは4技能になる予定のようです。

CSEスコア>素点

英検サイトによると、CSEスコアはItem Response Theoryという手法を使って計算されているそうです。実施回ごとに違うため、素点がわかってもCSEスコアがいくらになるかはわかりません。

ただハッキリしているのは、素点の正答率とCSEスコアは別ものだということ。

例えば、2016年第2回の2級の1次試験の素点とCSEスコアがこちら。

 RLW
素点(正答率)15(39%)21(70%)12(75%)
CSEスコア(%)487(75%)518(79%)520(80%)

これを見ると、CSEスコアの方が素点よりも高めになっています。

リーディングパートのCSEスコアは高く出る

リーディングは、驚くことに、素点の正答率が39%にも関わらず、CSEスコアは75%になっています。これは、ボキャと長文で問題数が多く、難易度が高いので、みんなそえほど正解できていないということを表しています。

ということは、自己採点をして素点が悪かったとしても、決してあきらめる必要はないということです。みんなが出来ていないから、CSEスコアは高くなるのです。

自己採点で素点が悪くても二次対策しておこう

また、ライティング(W)を見ると、素点では75%の出来ですが、CSEスコアは80%になっています。リーディングほどではありませんが、CSEスコアの方が高目になっています。

リスニング(L)もCSEスコア>素点になっています。

つまり、例えば大学受験のためにCSEスコア2000点を目指しているような人は、自己採点で素点が悪かったとしても、決して絶望する必要はないということなのです。CSEスコアは予想より高くなる可能性があるので、自分を信じて二次対策に進んでよいということです。

皆さん、引き続きがんばってください!

英検®CSEスコア2200以上が今後ますます注目されるわけ – 英検®と大学入試

こんにちは。

このブログに来てくださる方は、英検合格をめざして日々努力されている方々だと思います。しかし、今後英検は、単に合格したかどうかだけでなく、CSEスコアの結果が非常に重要になるかもしれません。

特に英検を大学受験に活用したいと考えている方は、CSEスコアの結果が受験の合否を左右するかもしれません。ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。

CSEスコアとは?

まず、CSEスコアについて簡単にご説明しましょう。

英検を受験すると、合否とは別にCSEスコアについて結果が返ってきます。例えば、下は英検2級を受験したある学生のCSEスコアです。

リーディングリスニングライティングスピーキング合計
4875185204731998

英検は4技能についてテストする試験で、英検®2級の場合は各スキルのCSEスコアが650点満点で、合計2600点中1980点以上で合格になります。

この方は合計1998点なので、ギリギリ合格でした。

このように、各スキルを数値化したものをCSEスコアと呼んでいます。CSEスコアにすることで、級をまたがってその人の英語力をスコア化することが可能になりました。

英検CSEスコアについては英検サイトを参照↓

英検CSEスコア

CSEスコアなら1点刻みで英語力を証明可能

CSEスコア導入以前は、英検は各級間のレベル差が大きすぎるため、同じ級の合格者であっても実力差がありすぎてあまり信頼できない、と言われていました。

それに対して、TOEICは5点刻みで結果が出るので、本当の実力が分かりやすいと企業を中心に高評価されていたのです。

しかし、CSEスコアを取り入れたことによって、英検はなんと1点刻みで英語力を証明できるようになりました。そこで、大学受験を中心に、英語力の証明にCSEスコアが広く使われるようになってきたのです。

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CSEスコアは世界基準に対応

また、このCSEスコアは、語学の運用能力を測る国際的標準規格であるCEFR(セファール)に対応しているそうです。つまり、CSEスコアを見れば、どれくらい英語が話せる人なのかが世界的に証明できるということです。

現在、CEFRは言語の運用能力を表す国際的な基準として広く使われており、これを採用することによって、英検も世界に通用する検定として使うことが可能です。留学などで英検を英語力の証明として使えればとても便利ですね。

大学のCSEスコア活用例

早稲田大学文化構想学部 CSE2200点以上英語試験免除

大学受験でCSEスコアによる合否判定がされている例をご紹介します。

2018年度、早稲田大学の文化構想学部の一般(英語四技能試験利用型)で、CSE2200以上あると英語の試験が免除され、国語と地歴の2教科で受験することができます。

早稲田大学 文化構想学部入学試験情報

上のページを読んで驚くのは、英検について2016年4月以降の受験者については英検の合否は関係なく、CSEスコア2200点以上(各技能500点以上)であればOKという点です。つまり、合格してなくても使えるということです。

実際のところ2200点取るためには2級は合格点以上だし、準1級も1次試験はクリアしなければムリです。でも、準1級の1次は合格したけど2次試験でちょっと足りなくて不合格だった人も、早稲田大学のこの学部なら英語免除が受けられるのです。

明治大学経営学部 CSE2200以上英語試験免除

明治大学でも、経営学部が2018年度の一般入試・英語4技能試験利用方式でCSEスコア2200以上で英語の試験が免除になります。

2018年度明治大学一般入学試験要綱

英語民間テスト活用については、リンクのpdfファイルP14に詳しく書かれています。

2級・準1級・1級のCSEスコア2200点以上(各技能530点以上)で試験免除。しかも、「英検については,各級の合格・不合格ではなく,CSE2.0のスコアが基準となります。」と但し書きもあります。不合格でもOKと明記されているのです(*’▽’)

準1級に合格していると加点もされるので、明治大学の経営学部に行きたい人は英検準1級に合格しているとかなり有利ですね。

おまけ:わたしの英検1級合格時のCSEスコアを確認してみました

最後におまけなのですが、わたしの英検1級合格時のCSEスコアを確認してみました。

英検のサイトでは、過去に受験した検定時のCSEスコアが確認できるようになっています。確認できるのは、2005年度から2015年度までに受験した分です。

スコアの確認は英検CSEスコア確認

わたしのスコアはこちら↓

リーディングリスニングライティングスピーキング合計
7017236466392709

こんな感じです(笑)

全体的に低いですね。特にライティング…

当時28点満点中16点しかありませんでした。そのころは、まだライティングの楽しさに気づいていなかったんですね…

それでも一応合格できたので、しつこく勉強すればだれでも英検に合格することは可能です。努力は裏切りません。引き続き、がんばりましょう!

英検®に合格するには、ライティングで何点取ればいいですか?

今日は世界が驚愕のアメリカ大統領が誕生しました。歴史が変わった日だったといつか振り返る日が来るのかもしれませんね。

ところで、日曜日は二次試験、お疲れさまでした!

二次試験の合否結果閲覧サービスは

11/15(火)15:00~(個人)

団体受験の方は14:00~です。

受験された方はあと6日間ドキドキですね。

ライティングは最も点数稼ぎできるパート

今回の試験で、リニューアルから2回の検定が終了しました。2回の検定の結果からはっきりしたことがあります。それは、

ライティング問題は一番点数が取りやすいパートだということ!

その根拠として、2016年第2回の英検2級一次試験のパート別正答率をご覧ください。

ライティングパートの正答率が断トツ高い!

【2級パート別正答率】

全受験者 合格者
Reading 約50% 約60%
Listening 約57% 約68%
Writing 約62% 約80%

ライティングパートの正答率は、リーディング、リスニングに比べて、明らかに高いです。

合格者に至っては、ライティングの平均正答率が80%もあり、ライティングが合格に大きく貢献しているのは間違いありません。改めて、ライティングを制することが英検の合格に近づくことだということですね。

ライティングパートは何点を目指すべきか?

CSEスコアと素点の関係

ライティング問題が他のパートに比べて高得点を取りやすいのは分かりましたが、では何点を目標にすればよいのでしょうか?

ご存知のように、英検は2016年度よりCSEスコアを採用しています。

CSEスコアとは、各パートの元の点数(ここでは素点と呼びます)をある計算式を使って調整した点数です。CSEスコアはその時の問題の難易度や受験者の正答率などが加味されるため、毎回変わるのが特徴です。

素点とCSEスコアは受験後に自宅に送られてくるスコアシートで確認することができますね。

CSEスコアの算出方法については公開されていないため、CSEスコアで目標を決めるのはなかなか難しいのです。そこで、素点で目標を設定するのが分かりやすくておすすめです。

CSEスコアと素点の関係については、こちらの記事で詳しく解説↓

英検®のCSEスコアの満点・合格点・素点の真実【英検®配点】

ライティングパートの素点は?

ライティングは以下の4観点が4点満点で採点され、合計16点満点です。

【ライティング】

内容 課題で求められている内容が含まれているか 4点
構成 英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか 4点
語い 課題に相応しい語いを正しく使えているか 4点
文法 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか 4点
合計 16点

ここでもう一度、英検2級のパート別正答率を見てみると、ライティングパートの合格者平均は80%となっています。

【2級パート別正答率】

全受験者 合格者
Reading 約50% 約60%
Listening 約57% 約68%
Writing 約62% 約80%

素点の満点が16点なので、16×0.8=12.8。合格者は13/16くらいの点数だと分かります。全受験者平均の約10点(62%の正答率)と比べて、かなり高くなっていますね。

また、当ブログに頂いた合格者アンケートでは、2級合格者のライティングの点数が以下のようになっています。(9名の平均)

合格者平均素点 12点
合格者最低点 9点
最多点数 10点と14点

合格者平均が12点で、最多点数が10点と14点が同率でした。

英検スコアシートのパート別正答率と当ブログの結果を合わせて考えてみて、合格するためにはライティングパートで12点取ればOK、と言うことができますね。

英検2級ライティングで12点(素点)を取るためには?

では、ライティングで12点を取るためにはどうすればよいのでしょうか?

ライティングが「内容、構成、語い、文法」の4つの観点で採点されることはすでにご存じですね。各観点は4点満点になっています。

なので、各観点で3点確保できれば12点を取ることができます。

また、どれかの観点で4点が取れれば、余裕が出てきます。

合格者アンケートなどを見ると、「構成」点はIntroduction-Body-Conclusionの構成がきちんと書けていれば4点満点の可能性が高いです。

構成点で満点を取るにはテンプレートの使用がおすすめです。テンプレート通りに書くように練習しておけば、本番でもあわてず型通りのライティングができます。

英検®2級の英作文が20分で書けるテンプレート 朝食は毎朝食べるべき?

英検準1級は13点(素点)を目指そう!

英検準1級も12点でよいかというと、準1級はもう少し高得点を狙いたいところです。

CSEスコアが採用される前、英検準1級の合格点はだいたい75%あたりの正答率が目安でした。この正答率が英検2級よりも高めです。現在も英検準1級は2級以下の級よりも合格ラインが厳しめになっています。

当ブログに頂いた合格者アンケートでは、準1級合格者のライティングの点数が以下のようになっています。(9名の平均)

合格者平均素点 14.11点
合格者最低点 12点
最多点数 13点

ここからもわかるように、13点を目標にするとよいでしょう!

13点取るためには、「構成」を4点、残りの観点が3点以上で可能です。

まとめ

ライティングで合格点を取るためには、以下の点数を目標にしましょう。

英検2級 12/16点(正答率75%)
英検準1級 13/16点(正答率81%)

事前に準備すれば可能な目標です。次の検定目指して練習しましょう。

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CSEスコア採用で、ライティングは点数が取りやすくなりました

 

こんにちは。

先週金曜日(6/24)に一次試験の合否結果が発表されました。皆さん、結果はいかがでしたか?

わたしのまわりは、みごと合格した方、あと一歩及ばなかった方、悲喜こもごもでした。

今回合格された方は称賛に値すると思います。というのも、ライティングが大変だったのはもちろんですが、合否判定方法がかなり変わっため、一次を突破するにはバランス良い英語力が必要だったからです。

ネットで合否結果を見てほんとうに驚きました。なんと一次の満点が1950点なんです!

CSEスコアは各パート650点満点の合計1950点

写真はスコアシートの一部です。

ご覧いただければわかるように、結果が Reading/Listening/Writingの3つのパートに分かれていて、各パート満点が650点で、合計1950点。3つのパートの合計が1520点以上だと一次合格となります。

もともとの素点を650点に調整するため、極端にできていないパートがあると合計点が低くなり、パスできないのです。

この技能別スコアのことをCSEスコアというそうです。

不思議だと思いませんか?問題数は違うのに、各技能を650点に調整するのです。なんのことかぜんぜんわからへん!という方はこちらご覧ください。

各パートの問題数は違うが、650点満点に調整

これは、英検2級の問題数とCSEスコアの関係を図にしたものです。

2016年第1回の2級は、リーディング38問、リスニング30問、ライティング1問(16点満点)という構成でした。

昨年までは1問1点でしたので、それを素点とし、各ブロックを650点満点で調整したものがCSEスコアになります。

・Reading: 38(語いの空所補充 20+長文空所補充 6+ 長文内容一致 12)

・Listening: 30 (会話 15 + 英文 15)

・Wrinting: 16(内容、構成、語い、文法 各4点)

例えば Reading/Listingが全問正解でも、ライティングが0点だった場合、650(Reading)+650(Listening)+0(Wrinting)=1300で不合格になってしまうのです。

2015年までは各技能のバランスが悪くても全体で合格点を超えていれば合格できました。例えば、リスニングが得意でほぼ満点を取れる人なら、語いや長文は半分塗り絵状態でも合格できたのです。この戦法は今年からは通用しない、ということです。

英検のCSE新しい合否判定方法について

ライティングパートはいちばん負荷が小さい

しかしです。勘の良い方ならもうお気づきのことと思いますが、CSEスコアはエッセイが書ける人には有利に働くのです。なぜなら、ライティングパートは他のパートに比べて負荷が低いからです。

リーディングパートは問題数が多くて、受験生にはつらい部分です。リスニングも30問もあり、また試験の後半にあるので疲れています。それに比べ、ライティングパートはエッセイをひとつ書くだけ。しかも自由英作文なので、自分の得意な語い・文法を使えます。スコアは他のパートと同じ650点。お得感がありませんか?

つまり、ライティングはいちばん点数がとりやすいパートなのです。その証拠に、合格者の各パート平均点もライティングがいちばん高いです。やはりライティング攻略は英検1次突破のカギなのですね

秋の試験に向けて、ライティング強化に努めましょう。