こんにちは。
英検のライティング問題で、自分ではよく書けたつもりなのに、あまり点数が伸びなくて悩んでいる人はいますか?
私は英作文の添削をさせていただくことがよくあります。一見良く書けているように見える英作文が、全体的にはあまりよくないことがあります。そのような英作文は論点がぼやけていて、言いたいことが伝わってこないのです。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
そこで、今回は一見良さそうに見えるのに、残念な英作文の特徴をご紹介します。
ちなみにこの記事は英作文の基本的な書き方が分かっている前提で書いていますので、まだ英作文の書き方が分からない人はまず下の記事を先に読んでください。
目次
一見良さそうだが実は残念な英作文の特徴
まずはこちらをご覧ください。
次の英作文は Having a pet is good for children? (ペットを飼うのは子どもにとって良いことですか?)というお題の英作文です。
I think having a pet is good for children. I have two reasons to support my idea.
Firstly, if they have a pet, they will not feel sad in a bad time. Besides, they will not feel lonely even if they do not have any siblings. |
レベル的には英検2級くらいです。いかがですか。
一見問題ないように見えます。でも、実はあんまりよくないんです。良くない点がわかりますか。
いきなり「例」から始まっている
実はこの英作文は、いきなり「例」から始まっています。
・悪い時にもペットがいれば寂しくない
・一人っ子でもペットがいれば寂しくない
これは、ペットを飼う理由というより「例」なんですね。「理由」と「例」がごちゃまぜになってしまっている人はけっこういます。
「理由」と「例」がごちゃまぜになっている
では「理由」は何でしょう?それは「ペットは子どもの良い友達になってくれる」ことです。
「ペットは子どもの良い友達」が「寂しくない」より抽象度が高く、一般化された概念だということが分かります。このように「理由」は「例」より一段上の概念なんですね。「まとめ」みたいなものだと思ってもらったらわかりやすいかもしれません。
理由と例がごちゃまぜになる人は、まず「理由」部分を余白にメモしてから書きだすと良いです。「理由」部分はPOINTSに対応させると良いので、POINTSが決まったらまず意見部分を書いて、その後に例を書きましょう。
英検・大学受験の英作文は argumentative writing
ここまで読んで、英語の文章は全部そんな手順で書かなけれはならないの?と思った人がいるかもしれませんね。そんなことはありません。
英検や大学受験に出ている「英作文」とは argumentative writing(他人を説得するための作文)と呼ばれるタイプのもの。このタイプの作文は相対立するようなテーマについて、自分の意見を客観的に述べるためのものです。なので、各パラグラフの流れは、意見→それをサポートする例の順でクリアに述べていきます。
従って、上の文は「ペットは友達」の一文を足します。
I think having a pet is good for children. I have two reasons to support my idea.
Firstly, pets can be a good friend for children. If they have a pet, they will never feel sad in bad times. Besides, they will not feel lonely even if they do not have any siblings. |
いかがですか?この1文があるだけで分かりやすくなりませんか。
一見良さそうに見えるのに残念な例はまだあります。またペットの例でみてみましょう。
似たような理由を繰り返し述べている
先ほどのペットの作文の続きです。
Secondly, having a pet is fun. It is fun for children to play with their pets. For example, it is fun to take a walk with a dog in a park on weekends. |
休日に犬と散歩するには楽しい、のような内容です。
これも一見問題なさそうなんですが、理由1と似通っていませんか?
これも「ペットは子どもの良い友達になる」の別の例と言えます。
このように似通った例を出してしまうと、理由を2つ言ったことにならなくなってしまいます。もちろん日常会話で友達と「ペットってかわいいよね!」という話をする時なら問題ありません。しかし argumentative writing としてはあまり良くないので、2つ目の理由はまったく違う理由を出す方が点数に結び付きます。
まったく違う理由とは?
まったく違う理由と言うと、例えば「ペットを飼うと命の大切さを学ぶことができる(Children can learn the importance of life.)」のようなものです。明らかに違う理由を二つ並べることによって、読者を説得することが可能になります。
理由の切り分けが苦手な人は、やはり作文を書く前に理由を余白に書き出し、似通っていないか、まったく違う例が出せるかを検討してみてください。同じような例が出てしまう場合は、違う視点からトピックを見ることが必要になります。
一見良さそうに見えて問題のある英作文についてご理解いただけたでしょうか?
では最後に「ペットを飼うことは子どもにとって良いか?」の英作文例をご紹介します。
英作文例「ペットを飼うことは子どもにとって良いことか」(英検2級レベル)
Having a pet is good for children? |
I think having a pet is good for children. I have two reasons to support my idea.
Firstly, pets can be a good friend for children. Children will never feel sad in bad times. Besides, they will not feel lonely even if they do not have any siblings. Secondly, children can learn the importance of life. They have to take care of pets every day. Otherwise, their pets will die. It is not a easy task, but children will learn all living things are precious. For the reasons mentioned above, having a pet has a positive effect on children. |
対訳:ペットを飼うことは子どもに良いことだ。理由は2つ。
まずペットは子どもの良い友達になってくれる。ペットがいれば悪いときも寂しくない。兄弟がいなくても孤独ではない。
次に子どもは命の大切さを学ぶことができる。子どもはペットの世話を毎日しなければならない。そうでなければペットは死んでしまう。簡単な仕事ではないが生きるものすべて大切なことを子どもたちは学ぶだろう。
そのような理由で、ペットの飼育は子どもに良い影響を与える。
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コメント
いつも勉強させていただいています。理由と具体例の違いや、似た理由にならないよう切り分けすることについて、再確認することができました。どうもありがとうございました
blueさん、いつもありがとうございます(#^.^#)