こんにちは。
本格的に寒くなってきました。年末まであっと言う間に進みそうです。
タイトル通りなのですが、先日「トビタテ!留学JAPAN」高校生コースの保護者説明会に行ってきました。そこで中高生、特に現在中3から高1の学生さんとシェアしたい情報をゲットしてきたので、レポートしたいと思います。
国から奨学金をもらってタダで留学?!
「トビタテ!留学JAPAN」をシンプルに言うと、奨学金で学生の留学を応援しようという国の制度です。
今回なぜこの説明会に参加したかというと、うちの子が海外に行きたがっているからです。
うちの子は高校生なのですが、今年の夏休みに海外研修に参加してホームステイや現地の高校の授業を体験してきました。それがとっても楽しかったらしく、また海外行きたい!とのたまうわけです。しかし、うちに潤沢な資金があるわけもないので、お得に海外に行く方法はないかリサーチしていた時に「トビタテ!」の制度を見つけたわけです。
・返済不要の給付型奨学金
・14日間から1年間までの留学で使える
・語学留学だけでなく、スポーツ、芸術、国際ボランティアなど、さまざまな留学をサポート
なかなか魅力的な特徴に加え、お国(文部科学省)のプロジェクトという安心感もあります。早速大阪の説明会に参加したのでした。
トビタテ!留学JAPANは、官民協働で取り組む留学促進キャンペーン
今回は保護者向けの説明会でした。会場に行くと思いのほか広いホールがすでにほぼ埋まっていました。定員300名とのことでしたが、ほぼ満杯という感じ。どの保護者も真剣な表情で配られた資料に目を通していました。
動画などを使って説明が始まりましたが、まず最初に言われたことが、
「トビタテ!留学JAPAN」は官民共働プロジェクトで、奨学金は協賛企業による寄附金ですべて賄われており、税金は一切使われていない、という点でした。
スポンサーにはSoftBankやTOYOTAなど、大手の有名企業が名を連ねており、私が関係している企業も含まれていました(#^^#) 説明してくれた方も、文科省の役人ではなく、一般企業から派遣されているとのこと。
つまり、このプロジェクトは日本の企業が日本の未来に投資する目的で行われている、ということなんだと思います。
また、税金を使っていないからこそ、比較的ゆるい基準で、やや冒険的な留学にも投資できるということなのかもしれません(税金を使うと何かと非難の対象になりますからね)
高校生に留学したいかどうかアンケートをすると、4割くらいが行きたいと答えるそうですが、実際には1%ちょっとしか行っていないということで…。奨学金でより多くに学生にチャンスを与えることを目的としています。
高校時代に留学する意義?
次に高校時代に留学する意義について説明がありました。
・日本の人口減少
・人生100年時代
・機械が人間の知性を追い越すシンギュラリティの到来(2045年?今の流行り言葉!)
…こんな不確実で複雑で曖昧な時代を乗り切るためには、海外に出て武者修行してきなさい!
簡単に言うと、そんな話だったように思います。
シンギュラリティと留学、なんだか取ってつけたような理由と感じましたが(笑)若いうちに様々な価値観に触れるのは良いことには違いありません。
そのために、夢と独自性と行動力のある若者に奨学金をあげます、ということです。
誰が利用できるの?
トビタテ!留学JAPANを利用できるのは、日本の学校に在籍している高校生・大学生(30歳以下)。
今回わたしは高校生コースの説明会に参加してきましたが、大学生向けの説明会も随時開催されています。
ここで大切なのは、「日本の学校に在籍している」という点です。例えば高3で一年間留学するとしても、日本の元の高校に戻って卒業しなければなりません。したがって、海外の高校を卒業してそのまま海外進学を考えている場合は対象外になります。
高1で申し込み、高2で留学が理想的なパターン
最も多いのは、高1時に申し込み、高2時に留学するというパターン。
申し込みから実際の留学まで約半年かかるので、高校1年生の冬に申し込み、高2の7月以降に留学するのが最もスムーズにいくパターンかと思います。準備期間もしっかり取れるし、日本での高校生活にも支障がでません。
ただし、高3で行ってきたという例も紹介されていました。中高一貫校で、すでに大学が決まっていたため、卒業前の1~3月に3か月間語学留学に行ってきたという例。
大学受験を控えていたけど、夏休みに2週間行って大学受験も成功したとうすごい方もいましたが、かなり例外的だと思います。
大学生より高校生の方が受かりやすい?
高校生用と大学生用のプログラムがあるわけですが、高校生の方が受かりやすい?という噂があるようです。
というのは、大学生用プログラムはかなり専門性が求められるからのようです。
海外の大学に学部留学して専門知識をより深めるとか、スポーツ分野だと本気でオリンピックを狙っているとか…
ハードルが高いのは事実のようです。
どんなプログラムがあるの?
では、実際にどんなプログラムに利用できるのでしょうか?高校生向けのものを中心に、みていきましょう。
高校生については、大きく4つの分野があり、期間もいくつかあります。
分野名 | 留学期間 | |
アカデミック | テイクオフ | 14~21日間 |
ショート | 14~106日間 | |
ロング | 107~365日間 | |
プロフェッショナル | 14~106日間 | |
スポーツ・芸術 | 14~106日間 | |
国際ボランティア | 14~106日間 |
申し込み時に分野を指定して申し込みます。
例えば、「アカデミック・テイクオフ」は語学留学などのプログラムにあてはまります。夏休みに海外の大学付属の語学学校などに留学したい場合は、これで応募することになります。
また、海外のサッカーチームの参加したいとか、バレイやダンスの短期レッスンに参加したい場合は「スポーツ・芸術」など、語学以外でも応募可能です。
プログラムはどうやって用意するの?
「トビタテ!」の特徴として、用意されたプログラムがあるわけではなく、自分で探してくるまたは企画して申し込まなければなりません。
どのような留学にしたいのか、応募時に提出する「留学計画書」に書かなければなりません。
プログラムはあらかじめ用意されたものを利用するも可ですが、そのままだとなかなか合格しない事情があるようです。
OB、OGによると、ホームステイの部分だけをエージェントに依頼する場合や、海外語学学校のプログラムにプラスして自分で課外活動を企画する場合など、工夫して自主性や独自性を出すと受かりやすいみたいです。
わたしが話を聞かせてもらった方は、すべて自分でコンタクトも取り海外ボランティアに行ったそうですが、彼はもともと日本でボランティア活動に関わっていてコネがあったらしいです。普通は、エージェントも利用するらしく、国際ボランティアでは「プロジェクトアブロード」というエージェントが人気らしいです。
いくらもらえるの?
では、「トビタテ!」の奨学金は具体的にはいくらもらえるのでしょうか?
「トビタテ!」の奨学金は、参加するプログラム、留学期間、地域によって決まります。
説明会でもらった資料の一部を転記させていただきます。
語学留学のアカデミック(テイクオフ)の場合
北米、欧州、中近東など | 大洋州、中南米、アフリカなど | アジア |
360,000円 | 320,000円 | 240,000円 |
例えば、夏休みにニュージーランドに3週間語学留学する場合は、32万円もらえます。
アカデミック(ショート)、プロフェッショナル、スポーツ・芸術。国際ボランティアの場合
北米、欧州、中近東など | 大洋州、中南米、アフリカなど | アジア | |
14~29日以下 | 450,000円 | 400,000円 | 300,000円 |
30~43日以下 | 640,000円 | 540,000円 | 400,000円 |
44~57日以下 | 710,000円 | 620,000円 | 470,000円 |
58~71日以下 | 780,000円 | 700,000円 | 540,000円 |
72~85日以下 | 850,000円 | 780,000円 | 610,000円 |
86~99日以下 | 920,000円 | 860,000円 | 680,000円 |
100~106以下 | 955,000円 | 890,000円 | 715,000円 |
例えば、フィリピンに3か月間ボランティアに行く場合は、68万円もらえます。けっこうな額ですね。
ちなみに、支給額は定額で、実際にいくらかかるかとは関係ありません。なので、うまく企画すれば本当にタダで行ける場合もあるし、持ち出しが必要な場合もあるようです。
年収が高いともらえない?
「トビタテ!」には年収制限があります。ただし年収が高くても、まったくもらえなくなるわけではなく、選ばれる確率が減るものの、合格すれば満額の6割程度が支給されます。
目安としては、年収1100万円程度。気をつけたいのは、家庭の合計収入なので、父母ともフルタイムで勤務していたりすると超える場合もありそうです。でも、あくまで目安なので、学校にまず相談してみてください、とのことです。
倍率は?どんな人が選ばれる?
さて、かなり魅力的な「トビタテ!」ですが、現在の倍率はどのくらいなのでしょうか?
このプロジェクトは2013年にスタートし、知名度もかなり上がっています。また、2020年で終了、という噂もあるらしく、倍率は年々上がっているとのこと。
現在の倍率は、およそ4倍、とのことです。
選ばれるのは、それほど簡単ではなさそうです。
ユニークさと熱意、将来とのリンク
では、どんな人が選ばれやすいか、OB,OGの人に質問してみました。
すると、ユニークな企画を持っている人、熱意のある人、だそうです。
このプロジェクトがそもそも「日本を元気にしてほしい!」という趣旨なので、個性的な人材に投資したいというのがまずあるみたいです。
また、特に高校生部門に関しては、留学とその人の将来がどのようにリンクしているのか、明確な目的意識がある人の方が選ばれやすいようです。
単に英語が学びたい…では難しいかも(*_*;
とはいえ、説明会の最初に見た動画では、「就職に有利と思って」とか「なんとなく」で参加した学生も紹介されていたので、「とにかく一度海外を体験したい!」でもよいのかも。
「トビタテ!」第5期申し込み締め切りは2019年1月29日17時
以上、「トビタテ!」の制度についていろいろ見てきましたが、現在第5期の応募が始まっています。
支援予定人数はトータルで800名。倍率が高いものの、チャンスはたくさんあるので、トライしてみる価値はあると思います。
「トビタテ!」は学校を通じて申し込むので、まずは学校の先生に「トビタテ!で留学したいです」と言うことから始めてください。
中3生も申し込める
新高校1年生(現在中3生)も申し込むことができます。
中高一貫校で、すでに進学先が決まっている人は、進学先の高校を通じて申し込むことができます。
まだ学校が決まっていない人は、2019年4月22日17時まで申し込み可能なので、進学先が決まったら申し込むことができます。
詳しくはホームページ、youtube動画で
詳しくは公式ホームページで。
概要がよくわかる動画↓
twitter は #トビタテ で検索すると、OB、OGの体験談などが見つかりやすいそうです。
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