英検®2級と準1級のライティング問題にPOINTS という項目があります。皆さんはこのPOINTSを効果的に使っていますか。
実は、POINTSを効果的に使うと、ライティングの点数がアップするだけでなく、とても書きやすくなるのです。このページでは、2級と準1級のPOINTSの使い方について解説していきましょう。
POINTSとは
POINTSとは、ライティングパートで、問題の一部としてTOPICと共に書かれている項目です。英検®2級の場合は3つ、英検®準1級の場合は4つあります。
POINTSは使わなければならないの?
POINTSは使わなければならないのでしょうか。これについては、問題文に明記してあります。
2級:使わなくてもいい 準1級:使わなければならない
2級は使わなくてもいいです。問題文に、「POINTSは理由を書く際の参考となる観点」と明記されていて、別の観点から書いてもよい、とあります。
準1級は使わなければなりません。問題文に英語で Use TWO of the POINTS below to support your answerと明記されています。かならず、POINTSからふたつ選んで英作文を書きましょう。
2級もPOINTSを活用すべき
使わなくてもいいなら、使わなくてもいいのですか。いいえ、2級もぜひPOINTSを使ったほうがいいです!というのは、POINTSは英作文のヒントなのです。POINTSを使うことによって、論点がずれる確率が大幅に減り、採点者がほしいと思っている英作文を書くことができるのです。
POINTSをうまく選んで活用すれば、ライティングスコアはぐっと伸びます。ということで、POINTSの正しい選び方・使い方について見ていきましょう。
POINTSは英作文のヒント
POINTSは英作文の難易度を上げるためにあるのではないのです。むしろ逆で、POINTSは英作文の貴重なヒントなんです。POINTSがある方が難易度が下がるのです。
例えば「普段の生活について教えてください」と言われたら、漠然としすぎて困りませんか?
しかし「食生活について」とか「家族との関わり方について」など、ポイントで質問されたら答えやすくなりませんか?
つまり、POINTSはトピックをあるポイントから、範囲を狭めて質問しているのと同じなのです。
そして、それらのポイントで考えれば具体的なイメージがわくので、与えられたポイントを理由として使えば、英作文が書きやすくなるのです。
理由が思いつかなくていつも困る人は、ぜひPOINTSを理由として活用しましょう。
POINTSの使い方
では、例題トピックを使って、POINTSの使い方を具体的に見ていきましょう。まず、予想トピック(2級)をご覧ください。
TOPIC Do you think school rules are necessary? POINTS ●responsibility ●safety ●creativity |
TOPICは「校則は必要か?」で、POINTSは「責任感」「安全」「創造性」の3つです。
この3つのPOINTSをどのように選べばよいでしょう?
POINTSには賛成用・反対用がある
実はPOINTSは、賛成用、反対用、両用に分類できます。
英作文は賛成か反対か、自分の意見を決めて書きますね。ですので、各サイドで使えるPOINTSが用意されています。
TOPICを読んで内容を把握したら、YES/NOか決め、それからPOINTSを見て、賛成用なのか反対用なのか、または両方で使えるのかを判断しましょう。
今回の例ではPOINTSは以下のように分けられます。
●responsibility 責任感 ⇒ 両用 ●safety 安全 ⇒ 賛成用 ●creativity 創造性 ⇒ 反対用 |
賛成・反対両サイドのストーリーを考える
POINTSを分類したら、それぞれのストーリーをざっくり考えてみます。
【賛成】 校則があると、責任感を養うことができる(responsibility) 生徒を危険から守ることができる(safety) |
【反対】 校則は学生の創造性を殺している(creativity) 子どもはルールに頼ってしまい、責任感を養う機会を失う(responsibility) |
このようにざっくり賛成・反対のストーリー展開を考え、どちらのサイドで書くかを判断します。(ここまでのステップは、頭の中でほんの数秒から1分程度で行います。)
もちろん、最初から賛成・反対を決めていてもよいのですが、POINTSから決めると例を思いつきやすくなるので、書くのが楽になります。
明確に違う理由を書くためにPOINTSは効果的
英作文に理由がふたつ必要ですが、それぞれの理由は似ていない方がよいのです。違う理由を考えるためにもPOINTSは効果的です。POINTS自体が別の角度からの視点を示したものなので、同じような理由を書くことを予防してくれるのです。
例えば、過去に実際に準1級で出題された「動物園」に関するPOINTSです。著作権上の問題で直接掲載できないので、日本語にしたものを見てください。
TOPIC 動物を動物園で飼育するのは正しい考えだと思いますか。 POINTS 動物の権利 ⇒ 反対 教育的価値 ⇒ 賛成 絶滅危惧種の保護 ⇒ 賛成 生息場所の状態 ⇒ 両方 |
このように、POINTS自体が多角的にトピックを解釈しているので、POINTSを利用することによって、いろいろな角度から英作文にまとめることができるのです。
まとめ
POINTS の効果的な使い方
1.POINTSを賛成用・反対用・両用に分ける
2.上記で分けたPOINTSを使って賛成・反対のストーリーをざっくり作る
3.より具体例が多く思いつく方のサイドで英作文を書く
4.理由が似通っていないか、クリアに切り分けられているかチェックする
コメント
いつも、大変、勉強になる情報提供ありがとうございます。
まとめの箇所に記載されている、理由を明確に切り分けられるらかどうかの視点は、私ができていなかったことそのものだったので、とても参考になりました。
blueいつもありがとうございます。
理由の切り分け難しいですよね!1級だと理由3つですね。チャレンジです(#^.^#)