2020年第2回検定英検 一次試験解答速報から分かるライティング問題の傾向

皆さん、こんにちは。

2020年10月12日に2020年度第二回検定が実施されました。コロナが台風の中、受験お疲れ様でした。今回も解答速報をもとにライティング問題の傾向を見ていきたいと思います。

2020年度第2回検定 出題トピック一覧

※解答速報から予想した内容です。実際の出題内容とずれているかもしれません。ご了承ください。

1級 人口過多がもたらす人類への未来の脅威とは
準1級 公共の安全(public security)はもっと改善されるべきか
2級 若者は自分の将来についてもっと考えるべきか
自動翻訳が発達したら外国語を勉強しなくてもいい?
学校でお金の教育をすべき?
高齢者の生涯教育(大学入学)は普通になるか
準2級 親が子どもを美術館へ連れていくのはいいことか
伝統衣装(民族衣装)は重要か
夢を持つことは大切?
子どもの誕生日パーティをするべき?
3級 いつも使うのはどっち?自転車?電車orバス?
学校の運動会と〇〇とどっちが楽しい?
夏休みと冬休み、どっちがいい?
勉強はひとりでするのと友達と一緒のどっちがいい?

【総評】バラエティに富んだ目新しいトピック

今回はコロナを乗り越えて実施された英検だけあって気合が感じられます。

これまで出なかったような目新しいトピックがたくさんありました。

最近のトレンドも加味されていて、(笑)となるようなトピックもありました。

級別に見てみましょう。

【3級】どっちどっちシリーズ

3級 いつも使うのはどっち?自転車?電車orバス?
学校の運動会と〇〇とどっちが楽しい?
夏休みと冬休み、どっちがいい?
勉強はひとりでするのと友達と一緒のどっちがいい?

3級は今回もすべて「AとBのどちら?」パターンでした。

AとBを比較することで、比較級を使わせようという意図でしょう。

比較級をしっかり使えるようになっておくのが3級攻略には必須ですね。

土曜日βのトピックは学校の運動会と何を比較しているかわかりませんでした。(身近に3級受験者がいないので)ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

【準2級】目新しいトピック

準2級 親が子どもを美術館へ連れていくのはいいことか
伝統衣装(民族衣装)は重要か
夢を持つことは大切?
子どもの誕生日パーティをするべき?

準2級はすべてこれまであまり出題されたことがないようなトピックでした。

2次試験にも出題されそうなトピックなので、スピーキングの練習にもなりそうです。

【2級】日本の将来を見据える未来志向のトピック

2級 若者は自分の将来についてもっと考えるべきか
自動翻訳が発達したら外国語を勉強しなくてもいい?
学校でお金の教育をすべき?
高齢者の生涯教育(大学入学)は普通になるか

2級のトピックは未来志向ですごく良いな~と思いました。

6月実施の第1回検定では「人間の寿命はもっと延びると思いますか?」でした(コロナのため1日しか実施されず)

今回は、自動翻訳、電子マネー、高齢者の生涯教育、また将来について考えるべきかどうかというこれからの日本に関するトピック。学生が考えるべき問題がそろっています。

「自動翻訳機のおかげで外国を勉強しなくてもよくなるか?」は自虐的ww

【準1級】安全に関するトピック

準1級 公共の安全(public security)はもっと改善されるべきか

模範解答では、犯罪+テクノロジーの危険、が理由として使われています。

犯罪抑制として警察とボランティアによるパトロールが挙げられていますが、なんでボランティア?

ソーシャルメディアも危険視されています。英検はテクノロジーを危険なものとして扱うことが多いようです。

【1級】人口問題

1級 人口過多がもたらす人類への未来の脅威とは

overpopulationがもたらす脅威ということで、模範解答では①経済へのネガティブな影響②資源への負担③自然環境への負担、が挙げられています。ぜひもっといろんな意見が聞きたいです。

人口過多だと経済に悪い影響があるのでしょうか。現在世界人口は75億で2065年あたりに100億人に達すると言われています。The future appears bleak. なんて言われたらへこみます。明るい未来を想定した英作文を書いてみようかな。

二次試験対策はこちら

https://morinho.net/category/interview/

英検ライティング 20分で書くための時間配分を公開!【例題トピック 制服】

英検®ライティングパートについて、あなたはこんな悩みがありませんか。

  • 英作文がに時間がかかる…
  • 焦ってしまって、考えられなくなる…
  • いつも最後まで書けない…

英検のライティング問題は20~25分くらいで書き上げるのが理想。それ以上かけると他のパートにしわよせがいくし、時間をかけたからと言って点数がものすごく上がるわけでもありません。さっと書き上げてリスニングの先読みなどをする方が合格に近づきます。

でも、なかなか時間内に手早くきれいに書くのは難しいですね。

そのために、今日はライティング問題を20分で書くコツについて説明します。

テンプレートを使おう

  • パラグラフを3センテンスで書くこと
  • テンプレートを使うこと

英検®2級ライティングを20分以内に終わらせるには

テンプレートを使おう

本番で、英作文をイチから作っている余裕はありません。事前にテンプレートを使って練習しておきましょう。テンプレートとは「ひな型」のこと。英作文は決まった形式なので、どのようなトピックが来ても、同じ形式で書けばよいのです。

書き出しの表現やつなぎ言葉はいつも同じものを使えばいいので、自分が使いやすい表現を選んで覚えておきましょう。

今回は以下の記事でご紹介したテンプレートに基づいて書いていきますね。

では、実際に書いてみましょう。トピックは以下の通りです。

TOPIC: Should students wear school uniforms?
学生は制服を着るべきか。

時間配分

導入、理由の書き出し、まとめなど定形部分を書く(1分)

今回は「反対」の立場で書きます。テンプレートで定型化した部分を先に書きます。

I do not think students should wear school uniforms. I have two reasons why I think so.
 
First,  <①>
 
Second, <②>
 
For these reasons, I do not think student should wear school uniforms.

トピックに反対の立場なので I do not think で書き始め、トピックを続けて書きます。これで1センテンス目は終わり。その後、I have two reasons why I think so.と書けば、導入部分は完成です。

理由1はFirst, 理由2はSecond, から書き始めることにします。

まとめ部分は、For these reasons, から書き始め、自分の意見をもう一度書きます。

ここまでで、すでに30語書いています。2級は80~100語書けばいいので、後50語ほど書けば完成です。①②の2パラグラフあるので、1パラグラフあたり25~30語ほど書けば大丈夫です。案外書かなければならない部分は少ないものですね。

理由1を、<①>部分に書く(9分)

では最初の理由を書きましょう。英作文では第2パラグラフになる部分です。

この部分を3センテンスの構成で書きます。

理由→具体例→結論 の順番で書く

まず理由を「制服は値段が高い」にしてみましょう。

School uniforms are too expensive.

ふたつめのセンテンスで、具体的な例を出します。

具体的な値段を書くのはどうでしょうか。学校制服は意外と高価なものです。私の子どもの高校の制服は6万円くらいしました。ここでは分かりやすく、「私立学校なら10万円くらい」としてみましょう。例なので、For example, で書き始めます。

For example, a set of uniforms of a private school is about 100,000 yen.

3つめのセンテンスは、上2つを受けた「結論」にします。「こんなに値段が高い制服は、低所得家庭では買えない」としましょう。

Students from poor families can’t buy such expensive clothes.

以上の3センテンスをつなげて見てみましょう。

School uniforms are too expensive. For example, a set of uniforms of a private school is about 100,000 yen. Students from poor families can’t buy such expensive clothes. (28語)

最初の理由が完成しました。28語あるので、十分な長さになりました。内容も具体的で分かりやすいです。

ここまでで、10分経過しました。

理由2を、<②>部分に書く(9分)

では、同じ要領で理由2もも書きましょう。

2つめの理由は「制服はカッコ悪い」にしましょう。ここではnot fashionableとします。

School uniforms are not fashionable.

次に具体例です。色は黒っぽく、デザインが古臭いと説明します。

The colors of uniforms are usually too dark and the designs are too traditional.

最後にまとめです。「若い生徒たちは、そんな古臭い服を着るのは幸せじゃない」としました。

Young students are not happy to wear such old-fashioned clothes.

つなげて見てみましょう。

School uniforms are not fashionable. The colors of uniforms are usually too dark and the designs are too traditional. Young students are not happy to wear such old-fashioned clothes.(29語)

では、最初から全部つなげて見てみましょう。

全体の見直し(1分)

I don’t think students should wear school uniforms. I have two reasons why I think so.
First, School uniforms are too expensive. For example, a set of uniforms of a private school is about 100,000 yen. Students from poor families can’t buy such expensive clothes. 
Second, School uniforms are not fashionable. The colors of uniforms are usually too dark and the designs are too traditional. Young students are not happy to wear such old-fashioned clothes.
For these reasons, I don’t think student should wear school uniforms. (86語)

いかがでしょうか。

このような感じで、各パートにかける時間やセンテンス数をあらかじめ決めておくことで、効率よく英作文を仕上げることができます。また、テンプレートとして使う表現を固定化しておくことで、スペルミスなども防ぐことができます。

まとめ
・テンプレートを使う
・定形部分を先に書いてしまう(1分)
・理由をそれぞれ9分で書く
・理由部分は、理由→具体例→結論
3センテンス構成にする。
・書けたら、全体を見直す(1分)