こんにちは!
先週の日曜日は、英検2次試験A日程でしたね。受験された皆さま、お疲れ様でした。
熊本で大雨の影響で午後の面接が中止になった会場があったようです。関西も週末はずっと雨でした。今も雨が続いている地域の方、どうぞ安全第一にお気をつけください。
目次
TOEIC大学入学共通テストから撤退。。。
さて、昨日飛び込んできたびっくりニュース。
このブログでも時々取り上げさせてもらっている国公立大学入試の英語民間資格・試験の活用。英語試験の4技能化ということで、大学入試改革の目玉のひとつなわけですが、英検などと並んで参加予定だったTOEICが辞退を申し出たというニュースです。
びっくりしたけど…
やはり。
という印象。
TOEICを日本で運営している「国際ビジネスコミュニケーション協会」サイトのトップにもお知らせが載っていました。
↑を簡単にまとめると、共通テストを実施する大学入試センターの要望通りにテストを実施運営するには思っていたよりも手間とコストがかかる。責任を持って実施することができないので辞退する、ということです。
実施まで1年半というギリギリのタイミングでしたが、賢明な判断だったと思います。
「受験生が困惑する」というニュースもちらっとありましたが、おそらくほとんど影響なしかと。
そもそもTOEICは内容が大学受験向きではなかった。
それに、TOEIC対策だけを必死にやっている高校生にはいまだかつて出会ったことがないし、TOEICで高得点を取れるなら他の試験でも高得点が取れるはずなので、そこはあまり問題ではありません。
撤退で見える、始まる前からのほころび
それよりも、TOEICが撤退したことで、「新共通テストで民間試験・資格を活用する」というアイデアそのものが、無謀で限界があることが明らかになったことの方が重大。
共通テストを運営する大学入試センターがほぼノーリアクションなのも気になります。
「大学入試英語成績提供システム」における資格・検定試験に関する報告というタイトルでサイトトップにPDFをぺろっと貼っているだけ。
鳴り物入りの入試改革なのに、始まる前からほころびが見えます。。。
大学入試で活用される試験・資格は?
せっかくなので、現在、活用される予定の資格・試験についておさらいしたいと思います。
大学入試英語成績提供システムの英語に関しては、英語4技能試験情報サイトという専門サイトができていて、そちらに詳しく書かれています。
TOEICが辞退したため、以下の6試験が活用予定になりました。
試験名 | 実施団体 |
ケンブリッジ英語検定 | ケンブリッジ大学英語検定機構 |
英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会 |
GTEC | 株式会社 ベネッセコーポレーション |
IELTS | British Counsil/IDP: IELTS Australia |
TEAP/TEAP CBT | 公益財団法人 日本英語検定協会 |
TOEFL | Educational Testing Service |
上記サイトが提供しているPDFにはもっと細かい情報がたくさん書いてあるのですが、一体どこを見たらきちんと比較できるのか、よくわかりません。
級の分け方も、所要時間も、判定の仕方もバラバラで、これを今も調整中なのでしょうか。一体どれを受験すれば受験生は得をするのか、ぜんぜんわかりません。
英検の安心感 海外組のTOEFL, IELTS
そうなると、やはり安心感で英検が選ばれるのかなあ、ということに。
今までも英検は日本の英語教育と深く関わってきました。全国津々浦々どこでも受験可能という安心感と内容の親しみやすさ、値段のリーズナブルさで、受験生から選ばれる確率は断トツ1位でしょう。(英検も安くはないのですが、他のが高い!)
わたしはこんなブログをやっていることもあって、やはり英検推しです(笑)
実際、英検は大学受験に向けて着々と準備を進めています。
1日で4技能が検定できる英検CBTは11月から準1級もスタートします。受験回数は年3回に制限されるようですが、日程が増えるので、忙しい高校生にとっては受験チャンスが増えてありがたいはずです。
海外からの帰国者や外国人はTOEFLやIELTSの方が馴染みがありそうですね。
受験ノウハウのGTEC、大学受験に特化したTEAP
今回TOEICが「受験申込から、実施運営、結果提供に至る処理が当初想定していたものよりかなり複雑」なことを理由に撤退したことから、大学入試英語成績提供システムがかなり面倒くさいシステムであることがはっきりしました。
受験生側から考えても、高3のある一定期間のみ回数制限付きで受験できて、その結果が自動的に大学に転送されるというシステムは複雑怪奇すぎて、実際にやってみないことにはまったく想像もできません。(現在の高2生が来年体験する混乱ぶりを考えただけでも気の毒になります。でも、2023年までは共通テストと外部テスト併用なので、外部テストは一切受けないというのもアリなはずですが…)
そんな複雑怪奇なシステムであれば、受験ノウハウをたっぷり持っているベネッセコーポレーションのGTECは受験生の強い味方になってくれるかもしれません。
うちの子はGTECを受験したことはないのですが、GTECは学校単位で受験することが多いように聞いています。痒い所に手が届く手厚いサポートで受験生を合格に導いてくれる試験として人気が出る可能性大かも。
また、もともと大学受験のために開発されたTEAPも期待大です。運営が英検協会なので、実施運営に関しては経験とノウハウをたくさん持っているはずです。
また、英検とTEAPの共同開発を行った上智大学は、民間英語資格活用を強力に推進している安河内哲也先生の母校。大学入試英語成績提供システムに協力的であっても不思議ではありません。
ケンブリッジ英検については、私は何の情報も持っていません。勉強不足ですみません。でも、産経新聞のニュースによると、ケンブリッジ英検を受験で利用したいと答えた高校生は24.2%にのぼるそうです(複数回答、河合塾調べ)
以上、大学入試における民間英語資格・試験の現状についてのまとめでした。
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