英検の現状とwithコロナ時代の英検の受験方法についてまとめてみました(2020年6月・7月)

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皆さん、こんにちは。お変わりありませんか?私はステイホームの間、中国語を勉強していました。我想吃饺子(餃子を食べたい!)なんて毎日叫んでいます。

さて、いつもなら6月は英検第1回検定の月なのですが、コロナ禍のせいで混乱状態になっています。小中高でやっと分散登校が始まったか?という状態なので、検定試験が限定的にしか実施できないのは仕方のないことです。

ただ、コロナだけが問題じゃないんです。もう皆さんにとっては忘却の彼方だと思うのですが、頓挫した大学入試民間英語検定活用の件で、英検の受験方法が現在3種類存在しており、話がよけいにややこしくなってしまっています。

そこで、2020年6月時点の英検の現状についてのレビューと、今後英検を受験するのであればどの方法で受けるのが良いのかについて、考えてみたいと思います。

目次

英検の3つの受験方法と現状(2020年6月)

英検の受験方法は、現在以下の3種類があります。簡単におさらいします。

英検(従来の英検)

英検S-CBT

英検CBT

従来型の「英検」

まず、従来型の「英検」は会場で紙の問題用紙と答案用紙を使って受験する英検です。本会場の他に、学校や塾などの準会場も含みます。1次試験でリスニング(以下L)リーディング(R)ライティング(W)を受験し、合格者のみが2次試験でスピーキング(S)に進める形式です。

Sのみ録音。LRW紙ベースの1日完結型「S-CBT」

次に、「英検S-CBT」は1日でLRWSすべてを一気に受験できる形式です。CBTはcomputer based testのことなのですが、受験者はそれぞれ個別のブースに座ってパソコンに向かって受験します。問題はパソコンで出題されますが、解答は紙の解答用紙に書き込みます。ただし、スピーキングは録音式で、パソコンに向かってしゃべります。ライティングも手書きするので、従来の英検の形式に近く、一日完結型になっているところがいいですね。また、年齢・職業などに関係なく誰でも受験できます。

完全コンピュータベースの1日完結型「CBT」

最後の「英検CBT」も個別ブースの1日完結型なのですが、紙の解答用紙はなく、すべてパソコンで入力します。パソコン操作が苦手な人にはキーボード入力などが負担になるかもしれません。CBTも年齢・職業関係なく誰でも受験できます。

以上をまとめると、以下の通りです。

英検 会場受験の従来型。紙ベース。1次試験と2次試験の2日間必要
英検S-CBT 個別ブース受験。Sのみ録音。LRWは従来型と同じ紙ベース。1日完結
英検CBT 個別ブース受験。回答はすべてコンピュータベース。1日完結

各試験方式の現状(6月・7月あたりまで)

受験方式が確認できたところで、現在の受験状況についてみていきたいと思います。

英検 第1回検定は準会場のみ 2級~5級のみ
英検S-CBT 6月~土日中心に全国で実施 準1級~3級
英検CBT 7/23, 7/24のみ 準1級~3級

かなりざっくりなのですが、上記のような感じで、まだ未定な部分も多いです。

ショックなのは、従来型の「英検」が6月は準会場のみで、しかも2級~5級のみになっていることです。公開会場での実施は安全を確保できなかった結果と思います。至極当たり前の賢明な判断です。長時間ですし、窓も開けられないし、無理ですよね。

では個別ブースで受験するタイプのS-CBTとCBTですが、S-CBTの方が受験機会が断然多いです。

CBTは4月~6月までの試験がすべて中止になり、現在実施予定があるのは7/23,7/24の2日間のみです。8月以降の予定も未定です。

となると、現状で英検を受験するならほぼS-CBT一択となります。特に準1級を受験するならS-CBTになるでしょう。

2020年6月・7月受験ならS-CBTがおすすめ

もう一度言いますが、6月・7月に英検受験を考えているなら、S-CBTがおすすめです。理由は以下の通りです。

・個別ブースで受験するため、飛沫防止や消毒、ディスタンスの確保など、安全対策が実施しやすい

・LTWは紙の解答用紙に書き込む形式なので、パソコン操作に不慣れでも大丈夫

・誰でも受験できる(年齢・職業・学歴を問わず)

・会場と日程が多い(全国10地域、300か所近くの会場で毎週土日に実施)

・準1級が受験できる

4級・5級は準会場のみ

ただしS-CBT/CBTは3級以上なので、4級・5級を受験したい場合は準会場しかありません。準会場は基本的に自分が通っている学校、塾などで実施となりますが、外部受験OKの会場もあります。

withコロナ時代の英検はどれ?

以上、6月・7月の英検状況をまとめましたが、いかがだったでしょうか。

では、次に8月以降というか、これからのwithコロナ時代に英検を受験するなら、どの形式がよいのかについて考えてみたいと思います。

1日完結型、CBT形式へ時代は移る?

すこしずつ日常が戻りつつありますが、第2波、第3波が来るのでは?という意見も強くあります。コロナ以外のウイルスが流行する可能性もあります。コロナ以前の生活が100%戻ってくる保証はありません。また、私たちの考え方がこの2か月間ほどでかなり根幹から変わりつつあります。そんなことを考えてみると、英検とて時代の流れには逆らえないと思います。

結論から言って、大きな会場に大人数が集まって受験する従来の形式は段階的になくなっていくのではと思われます。

従来型はコストとリスクが甚大

会場を押さえて、それがもし中止になったとすればそのコストは甚大ですし、感染が発生、また発生しないように対策するのも甚大なコストがかかります。そういう意味では、ひとりひとりがブースで受験できれば管理する範囲が狭くなる分コストもリスクも減ります。

4技能を平等に測るのが世界基準

最近あまり言われなくなりましたが(笑)、4技能を平等に測るのがもはや世界基準です。

従来型のようにLWRのみをテストして、それに合格したものだけがSというのは世界的な語学認定資格ではあまりありません。

録音を使うことでSの判定にかかるコストも減るので、採算面から言っても可能になってきました。対面でのインタビューはハンディキャップ対応などでゼロにはならないでしょうが、限定的になっていく可能性が高いです。

コンピュータ入力は確実に便利になる

現在は紙ベースのテストの方が人気ですが、これもだんだんコンピュータ化されると思います。

今はキーボード入力が主流ですが、クレジットカードのサインなどは既にタッチペンによる手書き入力が主流ですし、コンピュータを使った手書き入力、音声入力、また想像できないけどきっとすごく便利な入力方法がごく近い未来に当たり前になりそうです。そうなると、あえて紙を使う必要はないわけで。早晩、S-CBTとCBTは統合されるとにらんでいます。

とは言え、まだしばらくはキーボード入力に頼ることになります。世界的なオンライン化の流れがありますので、キーボード入力が得意になっておいて損はありません。練習すればすぐできるようになりますので、やってみてはいかがでしょうか。

まとめ

というわけで、これから数年かけて段階的に 従来型→S-CBT→CBTと移行していくのではないでしょうか。

その足掛かりとしてS-CBTを近いうちに受験したいです。ぜひ1級も作ってほしいですね。

現状、1級をめざしておられた方は受験できません。私も「1級再受験します!」と宣言していたけど、あんなこんなでやる気がダウンしてしまい、中国語、日本語に注力しています。が!ビジ英・パス単はほそぼそと続けていますので、再開された折には1級再受験目指したいと思ってます。みなさんもぜひご一緒に♪

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. blue より:

    モリーニョさん、ご無沙汰しております。
    今年度、後半ぐらいに一級を再受験したいと考えていたので、今回の記事はとてもありがたかったです。
    この際、じっくり合格目指して勉強を続けていこうと思っています。
    私も最近、ドイツのメルケル首相の演説に感銘を受け、学生時代の第二外国語以来ですが、ドイツ語を勉強したいと思っています。

    • morinho より:

      blueさん、いつもありがとうございます(#^^#)ドイツ語いいですね!わたしは大学の第2外国語でドイツ語挫折しましたが(笑)ドイツ語は英語のルーツ的存在ですよね。これからは英語は当たり前+ドイツ語、中国語、スペイン語…マルチリンガルの時代だと思います。言語学習は終わりがないから老後も暇になりません(笑)

      • blue より:

        お忙しいところ、早速、ご返信いただきありがとうございます。
        こちらこそ、いつも貴重な情報提供ありがとうございます。
        拝見するのを楽しみにしています。

        ドイツ語は、英語のルーツなんですね。
        私も、大学時代、中国語に手を出しみたのですが、発音の難しさに、挫折しましたf^_^;

        理解できる言語が広がると、世界も広がると思うので、自分の好きな言葉を学ぶべきだと思いますが、モリーニョさんのオススメする言語がありましたら、参考まで、教えていただけますか。

  2. morinho より:

    中国語の発音はほんとうに難しいです。スペイン語と韓国語もいつか勉強したいです。